現在、予想配当利回5.8%の「あおぞら銀行(8304)」についてです。
日本債券信用銀行(日債銀)が前身で、興銀、長銀含めた3行が長期信用銀行として、債券を発行することで資金調達をしていた銀行でした。3行ともに破綻、合併を経て3行とも名前は消えています。(日債銀⇒あおぞら銀行、興銀⇒みずほFG、長銀⇒SBI新生銀行)
①チャート
最近、銀行銘柄は上昇していますが、あおぞら銀行との差はどうなっているのか。
メガバンクと比較するのはちょっと無理があるので、NEXT FUNDS 銀行(TOPIX-17)上場投信 (1631)と比較しました。
- 1年(SBI証券より)
銀行セクターのなかでは、あおぞら銀行(8304)の出遅れが顕著です。
そして高利回りというところには心惹かれるものが少しあります。
②株主還元策の実施
過去配当の推移
右肩上がりでも、維持でもなく、安定性がないのは気になります。
ただし、この10年の最低額(2021年の124円)を現在の株価で利回り換算しても4.5%になるので高配当です。
株主還元方針
配当については上記のようになっています。(IR資料から)
また自己株取得については2015年に実施してからは行われていません。
メガバンク(三井住友、三菱UFJ)が自社株買いを積極的に行っているのと比較すると物足りなさはあります。
③各種指標
りそなHと比較してみました。(数値はマネックス証券より引用)
業績が今一つな所もありPERは割高です。ROEは銀行にしては高いんですが。
④キャッシュフロー
営業キャッシュフロー安定して黒(プラス)にならず、ただフリーキャッシュフローはなんとか頑張ってプラスになっている。
業績がなかなか一定にならない不安定な状況なのでしょうか。
業績は期待できないが、出遅れ銘柄ではある
2022年度3Qの決算では外債の評価損、仕組債販売収益低下により利益計画は下方修正されています。2023年度も引き続き業績は期待できない可能性が高いです。
そんな状態ですが決算発表の2月3日以降も株価は下落していません。(他の銀行株が上昇しているので、その上昇からは完全に乗り遅れていますが。)
今後はわかりませんが、他の銀行株に比べると株価の大きな下落は限定的という期待を込め、かつ配当も今くらいの金額を維持できるという前提であれば、ちょっとつまんでみてもいいのかなと思います。
そのくらいの微妙な銘柄という感じでしょうか。。。
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