以前、銀行(郵貯)の販売している投信の手数料が高い理由を記載しました。
今回も投資家にとって手数料がかかる商品(というか契約?)になるので気をつけて。というお話です。
①IFA(Independent Financial Advisor:独立系ファイナンシャルアドバイザー)
商品ではありませんが、この人達から商品を勧められる場合は要注意という事です。
IFAは金融機関から独立して証券会社や銀行と業務提携を結び、株や債券、投資信託などの売買の仲介を行う金融商品仲介業者に所属する外務員のことです。
「顧客に必要のない商品を勧めることなく純粋に顧客サイドに立った公正なアドバイスを行うことが可能です。また、系列に縛られない商品選択ができ、自由な営業活動が可能です。」
がモットーらしいですが、ではIFAは自分がどうやって食っていくのか?
結局投資家から何かしらの手数料をもらわないと自分の成績にはならないわけで、そうすると手数料(委託手数料、信託報酬、口座管理料)がかかる商品を勧めざるを得ないのでは。
金融機関と業務提携する必要があるわけで、そうすると契約した会社のラインアップ商品を意識しないわけにはいかない。投資家に必要な商品を勧める事が本当にできるのか?
金融機関からみるとIFAは社員ではなく提携だけなので固定費も浮きます。その稼げるIFAであれば手数料収入が入ってくるし、稼げないIFAに給料を支払う必要はなく、会社からしても効率の良い契約でもあるので積極的に活用をしています。情報収集に弱い投資家に食い込んでいくという事になるのかと思います。
②ラップ口座
もう一つはラップ口座です。
ファンドラップとは、投資家が証券会社と投資一任契約を結び、運用方針を示したうえで、実際の資産の運用・管理を専門家(証券会社等)に任せる金融サービスです。以前は富裕層向けでしたが500万円くらいの金融資産でも契約を結ぶ事ができるようになってきました。
ラップって何しているのかというと以下のようなサイクルを回しています。
- リスク許容度診断
お客様へのヒアリング。どのくらいの金額で運用するのか?リスクはどの程度取れるか? - 提案
診断結果をもとにお客様の商品ラインアップ(ポートフォリオ)はこれでいかがでしょうか?と提案。 - 契約
OKなら。じゃあラップの契約しましょう。あとは運用任せて。(成績悪くても補償はしませんよ) - 運用
運用(売買)します。 - 報告
運用成績ご報告します。 - コンサル
この期間の成績こうでした。また運用商品見直ししましょうか?
こんな感じの繰り返しです。
もちろん人が介在するのでコストかかります。
運用資産に対して年間1%程度の手数料がとられるのが普通です。
さらに一任勘定ですがから投資投資商品はその会社が決める。ということは手数料の高い商品に投資される可能性があります。またリバランスと言ってポートフォリオを見直し銘柄の入れ替えをする事もあり売買手数料が取られる事になります。
仕事(SIerとして)の関係上、金融機関のお客様と会話している時には両者に関するシステム投資は意欲的でした。
IFA用にタブレットからこんな情報見れるように。こんな発注できるようして。
ラップについても専用のシステム作れ。
売買システムだけでなく、投資家に判りやすい、見やすい報告書を対応しろ。
色々言われたものです。
このように金融関係のSIerをしていると、金融機関がお金をかける所=投資家から何かしらの手数料を取れる所。
というのが見てとれます、
手数料を取られてしまう契約・商品は手を出さないように気を付けましょうという事です。
もちろんご自身が納得して利用されるのにはなんら問題はありません。